ここまで検索されて多くの方々に来て頂いたからには、
江戸六地蔵について説明せねばなりませんでしょうな。
まずはお地蔵さんについて。
正しくは「地蔵菩薩」。
釈迦如来が入滅してから次の弥勒如来が世に出るまでの現在、
「六道」という輪廻の世界に行ったり来たりして苦しむ我々を、
救済してくれる仏様(菩薩)です。
お閻魔様を地獄の裁判官とすれば、
お地蔵様は弁護士さん。罪深い我々を援護してくれます。
大体、普通お坊さんの格好をしています。
次に「六地蔵」についての説明。
お寺やお墓のそばや、街道筋などに、
よく六体並んだお地蔵さんを見かけます。
これ、適当な数で六体なのではなく、
上記の「六道」、つまり、
地獄道・餓鬼道・畜生道・修羅道・人間道・天道の、
すべてに現れて我々を救って下さるということなんです。
さて本題の「江戸六地蔵」。
これは宝永五年(1708)に深川のお坊さん、
地蔵坊正元さんの発願で、
江戸市中から浄財が集められて、六体並べるのではなく、
江戸に通じる六街道の入り口にそれぞれ、
神田住の鋳物師、太田駿河守正義の手により鋳造されました。
東海道
第一番
品川寺
品川区南品川3-5-17
宝永5年(1708)
甲州街道
第二番(造立順 第三番)
太宗寺
新宿区新宿2-9-2
正徳2年(1712)製
中仙道
第三番(造立順 第四番)
真性寺
豊島区巣鴨3-21-21
正徳4年(1714)製
奥州街道
第四番(造立順 第ニ番)
東禅寺
台東区東浅草2-12-13
宝永7年(1710)製
水戸街道
第五番
霊巌寺
江東区白河1-3-32
享保2年(1717)製
千葉街道
第六番
永代寺
江東区富岡1-15-1
享保5年(1720)製
ただし、第六番の永代寺は当ブログでも何度も説明している通り、
明治維新で一旦廃寺となってしまいますので、地蔵は現存しません。
これを悲しんだ人々が
第六番の代りとして
番外
新第六番
浄名院
台東区上野桜木2-6-4
明治39年(1906)製
・・・が建立されます。
それぞれ別々にお参りしたことはありますが、
いずれは順内ちでご朱印を頂きたいと思っております。
もし始めたら今日も含めてカテゴリー[江戸6地蔵]を作ります・・・。