103-0001 日本橋小伝馬町5-2
近隣住民や、近くにお勤めの人々が憩う、
今の世の平和そのものの十思公園です。
しかしこの地は伝馬町牢屋敷の跡であり、
処刑場でもあったのです。
かの二十一回猛士、吉田松陰も、
この地で、斬首され、
二十九年の短い命を終えました。
その処刑の地に建つ、
「松陰先生終焉之地碑」と「吉田松陰辞世之句碑」です。
お世辞にも綺麗な字とは言えませんが、
辞世の句とは思えない力強い伸び伸びとした書です。
なお、私のお薦めする吉田松陰の都内三大スポットは、こちらと、
最初に埋葬された荒川区南千住「小塚原回向院」、
そして、高杉晋作らにより改葬された世田谷区若林の「松陰神社」です。
さて、この公園内には、
この牢獄跡から二丁程の所にあった、
宝永八年(1711)に鋳造された、
「石町時ノ鐘宝永時鐘」が保存されています。
当時、処刑もこの鐘の音を合図に行われていたといい、
処刑者の延命を祈るかのように遅れることもあったそうで、
一名情けの鐘とも言い伝えられているそうです。