「ぼんくら」(上・下)・「日暮らし」(上・中・下)


→ 「模倣犯」(1〜5)
→ 「あかんべえ」(上・下)
→ 「宮部みゆき」関連の記事




ブログ休止中の読書ネタが貯まっております。
久しぶりに宮部みゆきさんに浸りました。
やっぱり彼女は天才だと思います。



ぼんくら(上) (講談社文庫)

ぼんくら(上) (講談社文庫)

ぼんくら(下) (講談社文庫)

ぼんくら(下) (講談社文庫)

日暮らし(上) (講談社文庫)

日暮らし(上) (講談社文庫)

日暮らし(中) (講談社文庫)

日暮らし(中) (講談社文庫)

日暮らし(下) (講談社文庫)

日暮らし(下) (講談社文庫)



宮部さん自身の故郷、深川の長屋を舞台に、
「ぼんくら」同心・井筒平四郎が、
跡継ぎ候補である美形な甥、弓之助とともに活躍する時代物。
宮部さんは、藤沢周平フリークでもあるので、
庶民の細やかな心情や、江戸の情景が美しく描かれています。
また脇を固める登場人物がいい。
無口なのにユーモラスな中間の小平次
人間ハードディスク、おでこの三太郎、
頼りがいのある岡っ引き、政五郎。
そして肝っ玉母さんのような煮売りやのお徳。




宮部さんは、現代物のミステリーも最高なのに、
こんな時代物が書けて、ファンタジーまで書いてしまう。
正直、凄いと尊敬しちゃいます。




さて、シリーズ一巻、「ぼんくら」(上)に、
私自身の長年の疑問を解く、こんな表現を発見。



しかし、彼(井筒平四郎)は、元来子供好きな男ではなかった。
広い世の中には、いい大人の男でも、子供が木に登っていたり、
枯れ枝を振り回してやっとうのごっこをして遊んでいたりするのを見かけると、
頬を緩めていそいそと寄っていき、
一緒になって遊んでやったりするような者がいるが、
平四郎はまったくその口ではなかった。
そのくせ、妙に子供に好かれる。
これは平四郎の細君に言わせると、彼自身が子供だからだという。
彼ばかりではない。広い世の中には、子供好きではないくせに、
子供に親しまれる大人の男というのがよくいるが、
こういう手合いは皆決まって、自身が子供なのだ。
つまり、子供らは仲間を見つけて寄ってくるのだということである。

それ、姪が三歳の時にも、
面と向かって直接そう言われたっけ・・・。




なるほど・・・あはは。
・・・納得しました。




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