「虚像の道化師」(文春文庫)

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さて今日は恒例の電話番で、
最近珍しいの読書ネタです。。。




はい、何度かここに書いておりますが、
東野圭吾さんは大好きな作家さんの一人ですが、
ガリレオ・シリーズに関してだけは、
「ノックス十戒」に引っかかる部分が多く、
全作読了しているにも関わらず、
テレビドラマも一、二回観たことがあるだけで、
あんまり思い入れがなくて、
ほとんどブログにアップしておりません。



「ノックス十戒
1.犯人は物語の当初に登場していなければならない
2.探偵方法に超自然能力を用いてはならない
3.犯行現場に秘密の抜け穴・通路が二つ以上あってはならない
4.未発見の毒薬、難解な科学的説明を要する機械を犯行に用いてはならない
5.中国人を登場させてはならない
6.探偵は、偶然や第六感によって事件を解決してはならない
7.変装して登場人物を騙す場合を除き、探偵自身が犯人であってはならない
8.探偵は読者に提示していない手がかりによって解決してはならない
9.“ワトスン役”は自分の判断を全て読者に知らせねばならない
10.双子・一人二役は予め読者に知らされなければならない


特に短編集はそのトリックとなる科学ネタが、
長編=映画に出来るほどではなく、
テレビドラマ向けの小ネタという印象があり、
正直今まで心に残った作品はほとんどありません。
しかしこの最新短編集の文庫化はなかなかの傑作揃い。




虚像の道化師 (文春文庫)

虚像の道化師 (文春文庫)



第一章 幻惑す 〜まどわす〜
第二章 透視す 〜みとおす〜
第三章 心聴る 〜きこえる〜
第四章 曲球る 〜まがる〜
第五章 念波る 〜おくる〜
第六章 偽装う 〜よそおう〜
第七章 演技る 〜えんじる〜



の、短編七編。


いやいや、なかなかの力作ばかりで、
ほんのちょっと膨らませれば、
どれも長編=映画化になり得るネタ揃い。
個人的にはマジックが得意なホステスさんの、
「第二章 透視す 〜みとおす〜」は、
もっと内面まで描いた長編で読みたかったな。
オススメです。