「喧嘩両成敗の誕生」(講談社選書メチエ)

公式サイト https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000195313



さて、今日も午前中は、
契約書案の作成で在宅勤務。
雨が一日降りやみそうにありませんので、
ランチは自宅で簡単に済ませました。
てな訳で恒例の貯金ネタです。




→ 「耳鼻削ぎの日本史」(文春学藝ライブラリー)



この「耳鼻削ぎの日本史」が、
とても面白かったもので、
同じ清水克行さんの、
コチラも読んでみました。
「耳鼻削ぎの日本史」は、
「文春学藝ライブラリー」で、
文庫サイズで1,540円(税込)でしたが、
コチラも「講談社選書メチエ」で、
新書サイズで1,815円(税込)。。。
この手の一般需要の少ない書籍は高価デス。




中世、日本人はキレやすかった!大名から庶民まで刃傷沙汰は日常茶飯、人命は鴻毛のごとく軽かった。双方の言い分を足して二で割る「折中の法」、殺人者の身代わりに「死の代理人」を差しだす「解死人の制」、そして喧嘩両成敗法。荒ぶる中世が究極のトラブル解決法を生みだすまでのドラマ。

【目次】
プロローグ 現代に生きる喧嘩両成敗法

第一章 室町人の面目
1.笑われるとキレる中世人
2.殺気みなぎる路上
3.反逆の心性

第二章 復習の正当性
1.室町人の陰湿さ
2.「親敵討」の正当性
3. 復讐としての切腹

第三章 室町社会の個と集団
1.アジールとしての屋形
2.武装する諸身分
3.復讐の輪廻

第四章 室町のオキテ~失脚舎の末路をめぐる法慣習~
1.公認された「落ち武者」狩り
2.失脚者に群がる人々
3.「流罪」の真実

第五章 喧嘩両成敗のルーツを探る~室町人の衡平感覚と相殺主義~
1.「二つの正義」の行方
2.「目には目を」〜中世社会の衡平感覚と相殺主義~
3.「折中の法」
4.中人制と解死人制

第六章 復讐の衝動~もうひとつの紛争解決策~
1.能「正儀世守」を読む
2.室町幕府の本人切腹
3.室町幕府の苦悩

第七章 自力救済から裁判へ~喧嘩両成敗の行方~
1.分国法のなかの喧嘩両成敗法
2.統一政権と喧嘩両成敗法
3.赤穂事件~喧嘩両成敗法への憧憬~

エピローグ 「柔和で穏やかな日本人」?

我々日本人が、
子供の頃から慣れ親しんだ、
「喧嘩両成敗」という制度ですが、
これは戦国時代の手前、
足利幕府が政権を担った?室町時代に、
争い絶えず、人命軽い世の中で生み出された、
日本特有の「折中の法」だったんですねぇ。
私が好きな「赤穂事件」も、
この「喧嘩両成敗」が守られていない、
「片落」であることが、
その発端となっているんですから。
しかしこの考え方は日本特有のものであり、
この「黒白を明らかにしない」、
「玉虫色」「足して二で割る」
この解決法の多様は、
完全に現代にも影響していますよね。
なんと日本の交通事故では当たり前の、
「過失相殺」という制度も、
世界的にはかなり「異質」なものなんだとか。
これは目から鱗が落ちるような衝撃でした。
室町時代って面白いなぁ。
清水克行さんの著書、
もっと読んで見たくなりました。




→ 吉良邸〜墨田区本所松坂町公園〜
→ 赤穂城跡・大石神社〜大石内蔵助良雄像その三〜
→ 台雲山花岳寺〜浅野長矩及び赤穂義士墓その三・大石内蔵助良雄像その二〜
→ 高野山金剛峯寺〜浅野長矩及び赤穂義士墓その二〜
→ 萬松山泉岳寺〜浅野長矩及び赤穂義士墓その一・大石内蔵助良雄像その一〜
→ 大石良雄他十六人忠烈之跡
→ 浅野内匠頭終焉之地
→ 皇居東御苑(松之廊下跡)
→ 赤穂浪士討ち入りの日
→ 大石内蔵助キューピー

いのちなりけり」「花や散るらん」 → その一その二
「影ぞ恋しき」【上・下】(文春文庫) → その一その二
→  「身代わり忠臣蔵」(幻冬舎時代小説文庫)
→ 「決算!忠臣蔵」(新潮文庫)
→ 「七つの忠臣蔵」(新潮文庫)
→ 「タイムスリップ忠臣蔵」 (講談社文庫)
→ 謎手本忠臣蔵〈上・中・下〉 (新潮文庫)
→ 「サライ 2007年 12/20号〜忠臣蔵を旅する〜」
→ 忠臣蔵夜咄 (角川文庫)

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