「つまをめとらば」(文春文庫)



つまをめとらば (文春文庫)

つまをめとらば (文春文庫)





今までなぜか食指が動かなかった、
青山文平さんの時代小説ですが、
この作品が第154回の直木賞を受賞した際、
選考委員の圧倒的な支持を受けたそうで、
ずっと文庫化を心待ちにしておりました。





六編の時代小説短編集です。
すべて女性に翻弄される、
武家の男性からの視点です。
時代考証が綿密ですが、
六編中にかなり、
ダブる設定がありますが、
かなりのこだわりがあるのでしょう。
淡々とした話ながら、
強いリーダビリティがあります。




「女が映し出す男の無様、そして真価ー。」





この青山文平さんも、
最近亡くなった、
葉室麟さんや加藤廣さんのように、
遅咲きデビューの作家さんだけど、
作風は今まで読んだ誰とも、
全く似てはなく独特の世界観。
爽やかな「致仕」を描くのは、
ある意味潔い「切腹」より難しいけど、
なんだろうこの心地よい後味は...。
いや、これは本当に面白い。
この人の作品をもっと読みたい読みたい。




鬼はもとより (徳間文庫)

鬼はもとより (徳間文庫)

かけおちる (文春文庫)

かけおちる (文春文庫)

春山入り (新潮文庫)

春山入り (新潮文庫)

伊賀の残光 (新潮文庫)

伊賀の残光 (新潮文庫)

白樫の樹の下で (文春文庫)

白樫の樹の下で (文春文庫)





てな訳でこの文庫五冊を、
大人気ない大人買い
青山文平プチマイブームの到来デス。








ちな、このブログ記事は、
【余話・与太話】「妻を娶るについて」の予定。
再来週の日曜日辺りにアップします。