「秘録 島原の乱」(新潮文庫)

→ 「信長の棺」(上・下)文春文庫
→ 「秀吉の伽」(上・中・下)文春文庫
→ 「明智左馬助の恋」(上・下)文春文庫
→ 「謎手本忠臣蔵」(上・中・下)新潮文庫
→ 「空白の桶狭間」新潮文庫
→ 「神君家康の密書」新潮文庫
→ 「宮本武蔵」(上・下)新潮文庫
→ 「加藤廣」関連の記事



さて、今日も、
午前中は在宅勤務で、
午後はカッパを着こんで、
PCX150で直行直帰の得意先訪問。
ダイエット&バイク貯金&写真容量節約で、
またまたランチを抜いたので、
今日もブログは貯金の読書ネタです。




秘録 島原の乱 (新潮文庫)

秘録 島原の乱 (新潮文庫)

  • 作者:加藤 廣
  • 発売日: 2021/01/28
  • メディア: 文庫

慶長二十年大坂夏の陣
炎上する大坂城を密かに脱出した豊臣秀頼は、
遥か薩摩で捲土重来を期していた。
秀頼を助けたのは真田の忍びたち。
その胸には福島正則から託された徳川家康の誓書があった。
「秀頼の身命安堵」を記した誓書である。
家康の「打倒豊臣」を巡る大噓を暴く最大の決め手であり、
さらに進んでは、幕府転覆を謀る者の有力な切り札となるものだ。
時を経て寛永十四年、三代将軍徳川家光の治世に島原で切支丹一揆が起きた。
総勢三万七千。示現流宗家の東郷藤兵衛重位、願立流の松林左馬助、
山田流試刀術の山田浅右衛門、伊達の黒脛巾組、
鉄炮隊の雑賀孫市、真田忍者の姿もある。
死を恐れぬ切支丹や暗躍する忍びの願いはただひとつ。
徳川の天下を覆して豊臣の世を回復すること。
その中心にいる天草四郎時貞に流れる血脈は……。
「最後の戦国合戦」と称される島原の乱を大胆に描いた傑作歴史長編。

平成三十年(2018)に亡くなった加藤廣さんの作品に、
まだ文庫化されていないものがあったとは意外でした。
「神君家康の密書」の続編的な作品のこちらデス。

神君家康の密書

神君家康の密書

花のようなる秀頼さまを
鬼のようなる真田がつれて
退きも退いたよ加護島へ

大阪の陣の直後、京や大坂では、
こんなわらべ歌が流行ったそうですが、
この「秀頼・薩摩生存説」を、
大胆に解釈した内容になっています。
勿論、他にも「豊臣国松=木下延由説」や、
「家光=家康&春日局実子説」
「家光→二世権現・二代将軍自称説」など、
諸説たんまりと入り乱れて、
物語は島原の乱へと進みますが
途中からなんだか進行が、
急に雑になっていきます。
まるで経営窮する円谷プロの、
ウルトラマンシリーズのように、
ウルトラ兄弟大集合乱発の如く、
とりとめのない内容になってしまいますが、
どうやらこの作品は、
小説新潮で2017年8月号~9月号、
2018年1月号~4月号に断続的に連載され、
平成三十年(2018)4月7日に急逝された、
加藤廣さんの遺作であり、
死後完成されたものだったのです。
おそらく書き残したいことを、
残り少ない時間の中で、
急ぎ書きなぐった結果なのでしょう。
もっとじっくりと完成された、
加藤廣史観の集大成が読みたかった。
・・・残念です。




20210215体重・体脂肪率




ランチ抜きは辛い割に、
あんまり効果ないんだよねぇ。
貯金と写真容量節約にはいいけど。