「蝕罪〜警視庁失踪課・高城賢吾〜」


「刑事・鳴沢了」シリーズ → その一その二その三
→ 「神の領域〜検事・城戸南」




久しぶりの本の紹介。




年末から年始にかけて、
ズッポリとハマってしまったのは、
「刑事・鳴沢了」シリーズです。
酒もタバコもやらず、
冗談も融通も効かない体育会系・・・。
作者の堂場瞬一さんも、
そんな人ではないかと勝手に想像しておりましたが、
どうやらそれは違うようです。




蝕罪―警視庁失踪課・高城賢吾 (中公文庫)

蝕罪―警視庁失踪課・高城賢吾 (中公文庫)




警視庁の渋谷署(作品中は「渋谷中央署」)に、
「失踪課」という架空の課の分室を設け、
ここに異動してきた主人公、高城賢吾は、
自身の家族が巻き込まれた未解決の事件を引きずり、
離婚し、半分アル中状態のヨレヨレの四十五歳。
前シリーズ、鳴沢了とは正反対の刑事です。
二日酔いで苦しむ姿を現した表現は、
まさに幾度も実体験した人ではなければ絶対に書けません。




さて、久しぶりに水を得たような主人公。
失踪人を追跡する中で、
この書のタイトルである、
「蝕罪」が示す通り、
本来「贖罪」であるべき事実が、
徐々に浮き彫りになっていきます。




とっても地味な設定ながら、
ここまで読み手を引き込む、
リーダビリティは、
「鳴沢了」シリーズから、
変わらずに健在でした・・・。




4月25日には、このシリーズ第2弾、
「相剋」が発行されるようです。
これもおそらく本来「相克」であるべき事実と、
絡み合いながら進行するストーリーになるんでしょうか。
・・・楽しみです。




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