「ヤッさん」(双葉文庫)


今日も明日もコモエスタ園内警備の当番です。
ランチは社食で「親子」とも思えないほどに、
調和感のない親子丼を砂を齧るように食べました。
そんな訳でいつもの通りの貯金ネタ。
今日は久々の読書ネタです。



お店も作家も、映画監督も、
とことん通い詰めて、
とことん読み、研究する
「定点観測癖」のある私ですから、
なかなか新しいお店や作家さんで、
「当たる」ことが少ないんですけど、
この文庫はたまたま書店で手にとった一冊で、
とても面白かった作品。



ヤッさん (双葉文庫)

ヤッさん (双葉文庫)



大学卒業後、引きこもり生活から、
ずるずるとホームレスとなり、
ただ流れ着くように銀座に辿り着いた青年タカオ。
ここに「矜持のあるホームレス」、
「誇り高きホームレス」、ヤッさんが登場。



ありきたりな身の上話は二度とすんな




ヤッさんの痛烈な啖呵が飛び出して、
タカオはヤッさんり弟子となります。
ヤッさんは築地市場と高級飲食店とのつなぎ役。
タカオの周囲には次々と試練が訪れ、
笑いあり、涙ありでヤッさんの活躍が痛快です。




架空名の高級料理店のほとんどは、
実在のモデルが簡単に想像出来ます。
これある意味、グルメ小説であり、
今のグルメブームの手厳しい風刺にもなっています。
原宏一さんの他の作品も是非読んでみよう。
カツドニストの私にはまずこれかな。



かつどん協議会 (集英社文庫)

かつどん協議会 (集英社文庫)




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