妙見本宮
祭神 天之御中主大神=北辰妙見尊星王
260-0018 千葉市中央区院内1-16-1
公式サイト http://chibajinja.hp.infoseek.co.jp/
三浦佑之氏の「古事記三部作」で、
すっかり第?次「古事記マイブーム」が到来している私です。
古事記の冒頭、つまり現代でいうビッグバンともいえる、
宇宙の始まりのはこう記されています。
「天地初発之時於高天原成神名天之御中主神」
天(アメ)と地(ツチ)とが、初めて姿を見せた時に、高天(たかま)の原に成り出た神の名はアメノミナカヌシノカミだ。
つまり高天原に最初に現れた神様は、
天之御中主神(アメノミナカヌシノカミ)だと書いてあるんです。
さて、この神様を祀っている神社はどこでしょう。
・・・実はあまり多くありません。
古事記もこの冒頭部分だけの登場で、
後には二度と登場しません。
日本書紀にもこの神は「一書第四」に一度登場するだけ・・・。
ちょいとググッてみれば、
一番近いは、
千葉市にあるこちら、
千葉神社のご祭神が、
天之御中主神だそうなので、
さっそくお参りしてみました。
千葉神社というのは、
なぜかあまりに歴史に登場しません。
ですから私、
今までお参りしたことがなかったのですが、
なんとこちら、
明治の神仏分離令までは、
ほぇっ〜、
お寺だったんですよ。
・・・はは〜ん。
千葉氏一族が篤く信仰した妙見菩薩。
つまり、妙見尊(北斗星)が、
北の夜空にまったく動かないことから、
これを宇宙の中心と考え、
天之御中主神と同一であるとし、
明治の神仏分離を機に、
仏教から神道に移行したという訳です。
真言密教でいうところの宇宙の中心は、
言わずと知れた大日如来ですから、
あれ、おかしい・・・とは思ったんですよ。
この尊星殿、重層社殿といった雰囲気は、
やはり、神道とは少し違う印象を与えます。
やはりこちらは「妙見本宮」なのです。
妙見菩薩を祀る寺院は、
日蓮宗が多いのですが、
こちらに残る寺伝によれば、
日蓮が宗門弘通の誓願で、
こちらに参籠し、
「この妙見尊こそ我が宗門の守護神である。」
と、細事法華経を奉納した。
と、あるそうです。
はてなキーワードの「千葉神社」。
「千葉県内最大の天神さま」と、ありますが、
それは間違い。
正しくは、境内社にこちらの「千葉天神」があるのです。
元々「千葉神社」が「寺」で、
神仏習合で、この天神様「神社」があった訳ですが、
元々の「寺」が「神社」になってしまって、
隣にもう一つ「天神社」がある訳で・・・。
はてなキーワードの登録者が、
間違えてしまうのも仕方ありません。
なお蛇足にはなりますが、
幕末の剣豪、千葉周作が、
流派の名を「北辰一刀流」としたのは、
この千葉氏が篤く信仰した、
「北辰妙見尊星王」から、
由来したものなのでしょう。