開館時間 9:00〜17:00
休館日 第3火曜日・12月の第3〜木曜日(年末年始無休)
入館料 一般500円・児童・生徒300円・シルバー400円(障害者無料)
125-0052 葛飾区柴又6-22-19 葛飾区観光文化センター内
公式サイト
(葛飾柴又寅さん記念館) http://www.katsushika-kanko.com/tora/
(山田洋次ミュージアム) http://www.katsushika-kanko.com/yamada-yoji-museum/
「↑寅さん記念館」の案内がある、
山本邸、長屋門の向かいの、
小高い丘の階段を上ります。
これがどうやら、
葛飾区観光文化センターの、
丁度上となる構造のようデス。
その階段を降りると、
葛飾区観光文化センターの、
中庭に出ました。
その中庭には、全48作の、
「こころの旅の記録」と、
床には日本列島を模した、
ロケ地のシンボルのタイルがあり、
その右手奥には、
ワタシがどうしても馴染めない、
コミカライズされて、
ブヨブヨでニヤけた、
寅さんの巨大な人形があります。
でも、この石造りの、
トランクと帽子のオブジェは、
とてもカッコいいなぁ。
さて18年ぶりに、
寅さん記念館に入場しましょう。
入口には寅さん自身が、
記念館の看板の文字を取り付けちう。
ん?、床には、雪駄の片方が。。。
ゲートをくぐると、
プロローグは山田監督を始め、
助監督、撮影、照明、録音、メイクなど、
映画製作のスタッフ紹介と、
メガホン、デッキチェアなどの展示。
次のゲートが開くと、
正面には帝釈天の二天門があり、
左に可動式のジオラマがあって、
妹さくら(賠償千恵子)のナレーションで、
寅さんが少年時代から放浪の末に、
柴又へ戻るまでの物語が展開します。
次のコーナーは、
松竹大船撮影所から移築された、
「とらや(くるまや)」の、
セットそのものがたまらない。
寅さんが照れ臭いもので、
なかなか家に入れずに、、
何度も行ったり来たりする店先の風景。
映画ではあまり描かれていませんが、
繁忙期には職人を雇い、
団子やあんこ等、
店で出す料理を作った作業室。
そしておばちゃんが、
旅から戻った寅さんの為に、
好物の芋の煮っ転がしや、
がんもどきの煮物を作った台所。
寅さんの部屋を間貸しにすると、
代わりに滞在した物置部屋へ上る、
今の手前の階段。
そのすぐ近く貼られていた、
この貼紙の実物。
「男はつらいよ」
— makoto-jin-rei (@makotojinrei) 2017年7月20日
とらや(くるまや)の掲示物
↓
言葉は心
一つの言葉で喧嘩して
一つの言葉で仲直り
一つの言葉で頭がさがり
一つの言葉で笑いあい
一つの言葉で泣かされる
中国のある僧侶の言葉より
東和会
東和同友会
東和協賛会
そして数々の、
「寅のアリア」が謳われた、
数々の物語の、
メインステージとなった、
黄金の居間のスペース。
ここにトランクと帽子、
そして腹巻が置かれているけど、
でも寅さん、腹巻はまず四六時中、
外すことがないのでちょっと違和感。
そして、マドンナと、
うまくいっている時には、
鼻歌交じりで軽々と上り、
失恋した時には、
よろよろと旅仕度の為に、
這いつくばって滑り上る階段。。。
嗚呼、マジ聖地ですよココ。
裏のタコ社長の工場、
朝日印刷所もちゃんとあります。
オフセットを導入する前の、
「労働者諸君」が働く、
所謂、町の印刷工場。
ここにある記念撮影コーナーで、
18年前にこの合成の記念写真を撮りました。
月日は百代の過客にして行かふ年も又旅人也。
「とらや(くるまや)」の、
間取りの模型も展示されています。
案外、設定は広いんですね。
ビックリしました。
お次は昭和三十年代の、
葛飾柴又を再現した、
精巧なジオラマのコーナー。
よく探すと、小さな寅さんがいますので、
是非チャレンジしてみて下さい。
そして次のコーナーは、
寅さんがこよなく愛した、
懐かしの地方の駅舎の風景。
京成金町線の前身で、
人が高砂から柴又まで、
客車を押していたという、
「帝釈人車鉄道」の概略模型と、
その客車の再現。
そしてこれまた、
寅さんが愛した、
鈍行電車の客車の再現。
車窓には数々の旅の名場面と、
あの啖呵売りの光景が映し出されます。
そして寅さんの通常の衣装や、
パスポートや履歴書、
祝儀袋、手紙といった小道具、
変装衣装(?)のお宝の数々。
ドテラ、トランクの中身は面白かったけど、
指輪はともかく、
この腕時計っていつのやつ?
一本目から後半近くまで、
寅さんが身に着けていたのは、
ワタシが確認する限り、
第1作目から第35作までは、
黒い文字盤のセイコー、
オートマチックのファーストダイバー。
第36作からは白い文字盤の、
ノーブランドに見えますが、
この展示の腕時計は、
金の文字盤のシチズンのレオパール。。。
一体いつのものなのかサッパリわからんちん。
台本を読みますと、
いかにこの映画が、
出演者のアドリブにより、
台詞がかなり変化していたのか、
良く分かりますデス。
またそしてこのすぐ近くの、
柴又八幡神社境内の古墳からは、
帽子をかぶった寅さんそっくりの、
埴輪が発掘されまして、
その複製が展示されています。
またこの埴輪だけではなく、
東大寺の正倉院に保存されている、
ここ葛飾柴又があった、
「下総國葛飾郡大嶋郷」の、
養老五年(721)の戸籍には、
「孔王部刀良」(あなほべとら)と、
「孔王部佐久良売」(あなほべさくらめ)という、
名前が見つかったとか。。( ゚Д゚)
エンディングは全作のポスターと、
全国各地のロケ地を振り返り、
歴代のマドンナ全員集合に見送られ、
寅さん記念館を退出いたします。
さて一旦外に出て、
道路を挟み向かいの二階にある、
山田洋次ミュージアムに再入場。
前回にはこんな施設なかったなぁ。
テーマを分類して、
山田洋次監督の、
世界観を紹介するという内容。
この入口の右脇に、
山田洋次の上半身の銅像があります。
入口に作品のコラージュに彩られた、
山田洋次監督のあいさつ文があります。
「家族とは」、
「教育とは」、
「人々の苦難」、
そしてあの「時代劇三部作」。
「寅さん」になる前の渥美清さんの、
山田洋次作品の出演作の数々。
やはり最終的には、
代表作である「男はつらいよ」に立ち戻り、
寅さん記念館と重複する内容になりますが、
冒頭の駅前の「フーテンの寅像」の、
原型モデルはここにあります。