特別展「円覚寺の至宝 〜鎌倉禅林の美〜」三井記念美術館 その六

大用国師二百年・釈宗演老師百年大遠韓記念特別展
2019年4月20日(土)〜6月23日(日)
開館時間 10:00〜17:00(入館は16:30まで)
休館日 毎週月曜日
※但し4月29日(月・祝)、5月6日(月・祝)は開館
5月7日(火)は休館
料金 一般:1300円(1100円)、大学・高校生:800円(700円)、中学生以下:無料
103-0022 中央区日本橋室町2-1-1 三井本館7階
公式サイト http://www.mitsui-museum.jp/




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天気予報に翻弄されている、
今回のGW10連休ですが
とりま明後日5/3(金)はゾウと二人で、
涸沼一周・大洗・ひたち海浜公園へ、
5/4(土)〜5(日)は計画通り、
Matt.Jさんと三人で、
東京湾一周時計回りに挑みます。
さて明日はゴーヤの苗、
土、ネットの買い付けなど、
緑のカーテン支援予定。
本日の夜は妻の実家で、
義母、義兄夫妻、
甥夫婦・姪夫婦と
会食の予定ですが、
昼間はなんも予定がナッシング。
お土産を買うついてでもあるので、
月末の高校同級生四人の、
恒例の見仏会で却下された、
こちらをソロで観て参りました。









三井本館  三井記念美術館入口



半年ぶり六度目の三井美術記念館の特別展。




円覚寺の至宝展



父の実家は先祖代々、
臨済宗建長寺派の檀家でしたが、
千葉にはほんんど禅宗の寺院がなく、
納骨の時にはワタシが勝手に、
真言宗豊山派に改宗してしまいしました、
ただ円覚寺といえば、
鎌倉五山の第一位建長寺に並ぶ、
第二位の禅寺ですので思い入れはあります。





まず最初は、
「第1室 開山無学祖元の開山箪笥」
として、
開山無学祖元の所用とされる、、
南宋、元時代の品々(一部日本製)で、
「開山箪笥」と称され、
一括して重要文化財に指定されています。
円覚寺の寺宝の中でも
特別な存在に位置付けられ
厳重に保管されているとか。




重文「椿梅竹堆朱盆」 元時代 円覚寺  重文「酔翁亭堆黒盆」 南宋時代 円覚寺


重文「椿梅竹堆朱盆」 元時代作 円覚寺蔵。
重文「酔翁亭堆黒盆」 南宋時代作 円覚寺蔵。




鎌倉彫の源流を見ました。




重文「無学祖元木印」 南宋~元時代 円覚寺



重文「無学祖元木印」 南宋~元時代作 円覚寺蔵。




木印は意外に素朴デス。



お次は、
「第2室 円覚寺の名品」




重文「青磁袴腰香炉」 南宋時代 円覚寺




大変美しい重文「重文青磁袴腰香炉」南宋時代作 円覚寺蔵があります。





さて、そして
「第4室 [Ⅰ]円覚寺の華厳禅と舎利信仰」
華厳禅では毘盧遮那して宝冠釈迦が扱われます。
円覚寺は、中国で華厳教と禅が一体化した、
本格的華厳禅の日本で初めての寺院で、
宝冠をかぶり装身具を着けた毘盧遮那仏が、
宝冠釈迦如来とも称されて、
本尊として祀られていますが
さすがに本尊のお出ましはありません。




国宝「舎利殿」 円覚寺  「地蔵菩薩立像」南北朝時代 円覚寺 「観音菩薩立像」南北朝時代 円覚





円覚寺には、
早期から舎利仰があり
現在の舎利殿は、
太平寺から移築で、
代表的な禅宗建築として、
国宝に指定されています。
舎利厨子の前には、
この観音菩薩立像と、
地蔵菩薩立像が安置されています、
釈迦に地蔵と観音の脇侍ユニットって、
実はかなり珍しいんすよ。





「宝冠釈迦如来坐像」 鎌倉時代 白雲庵  重文「観音菩薩立像」 鎌倉~南北朝時代 東慶寺



さて参考出展として、
「宝冠釈迦如来坐像」 は、
鎌倉時代作 白雲庵蔵がお出ましです。
てか王子の立場と妻子を捨て、
悟りを開いて冠を被るって矛盾してるよねぇ。
また並んでいた東慶寺観音菩薩立像は、
太平寺の本尊でした。



お次は、
「第4室 [Ⅲ]大陸文化との交流 ①彫刻、絵画」
鎌倉時代は、入宋僧、渡来僧、
日宋交易によって大陸の文化に、
大きく影響を受けた時代です。
仏教寺院における宗教感そのものや、
制度、文化、美術など
多方面に及びますが、
特に彫刻、絵画では、
「宋風」と称される、
スタイルが定着し、
鎌倉は、その中心的役割を占めます。
円覚寺及び同派の寺院には、
その「宋風」の優品が、
多数伝えられているとか。






重文「滝見観音菩薩遊戯坐像」 南宋時代 清雲寺  韋
駄天立像」鎌倉時代 重文「伽藍神像」 鎌倉時代建長寺「韋駄天立像



重文「滝見観音菩薩遊戯坐像」 南宋時代作 清雲寺蔵。
「韋駄天立像」鎌倉時代作 浄智寺
重文「伽藍神像」 鎌倉時代作 建長寺
重文「被帽地蔵菩薩像」高麗時代作 円覚寺



さてさて
「第4室 [Ⅱ]鎌倉宋朝禅の蘭渓道隆と無学祖元れ

日本の禅宗は、
鎌倉時代初めに栄西によって、
伝えられたとされていますが、
初期の禅僧は密教僧だったと言われます。
南宋)から純粋の禅を初めて伝えたのが、
建長寺の開山蘭渓道隆であり、
その後を継いで円覚寺を開いたのが、
無学祖元である。
両巨星の頂相、頂相彫刻、墨蹟の展示デス。


国宝「無学祖元墨蹟(偈)」 鎌倉時代・弘安二年(1279) 相国寺  重文「無学祖元坐像」 鎌倉時代 円覚寺




国宝「無学祖元墨蹟(偈)」 鎌倉時代・弘安二年(1279)作 相国寺蔵。
重文「無学祖元坐像」 鎌倉時代作 円覚寺




重文「蘭渓道隆経行像」鎌倉時代 建長寺「蘭渓道隆坐像」鎌倉時代 建


重文「蘭渓道隆経行像」鎌倉時代作 建長寺
蘭渓道隆坐像」鎌倉時代作 建長寺



「第5室 [Ⅲ]大陸文化との交流」の
②書跡、青磁器、漆器と、
特別室を軽く流してまして、
「第7室 円覚寺派の展開」に進みます。




円覚寺とその一派の展開の中で、
大きな足跡を残した高僧の頂相彫刻、例えば
瑞泉寺夢窓疎石坐像、
正統院高峰顕日坐像など、
また各寺院に伝わる優れた寺宝、例えば
円覚寺銅造阿弥陀三尊像、
浄智寺地蔵尊など名品を展示する。



重文「高峰顕日坐像」・鎌倉時代 正統院・重文「夢窓疎石坐像」瑞泉




重文「高峰顕日坐像」鎌倉時代作 正統院蔵
重文「夢窓疎石坐像」南北朝時代作 瑞泉寺


重文「銅造阿弥陀三尊像」鎌倉時代 正統院



でもこの中に善光寺様式の、
重文「銅造阿弥陀三尊像」鎌倉時代作 正統院蔵
が、あるのは意外でした。




思ったよりもなかなか見応えのある特別展デス。



日本橋芋舗芋屋金次郎




さて、お土産の芋ケンピを、
リュックに一杯買い占めて、
目的地へ伺います。